先月の話だが、3年に一度の大地の芸術祭に行ってきた。
今回はキナーレが美術館になったとか、
クリスチャン・ボルタンスキーが新しく作品を展示しているとか、
アン・ハミルトンが参加するとかで期待はそのあたりにあった。
キナーレの使い方は従来と大きく変わった印象はなかったが(?)
ボルタンスキーの作品はダイナミックで圧倒的。
これを見ただけで来た甲斐があったというものである。
キナーレの池部分を全て古着で埋め尽くし、古着で大きな山を作り、クレーンで古着を持ち上げて
落とすという動作を繰り返すというインスタレーション。
それを下から見ていると会場中に響き渡るドーンドーンという鼓動音や煙があいまって、
あたかも人々がクレーンで持ち上げられ落とされているシーンを
目の当たりにしてしまったような感覚に陥り、戦慄を覚える。
ハミルトン作品は古民家を楽器あそびに仕立てたものと、
登り窯の穴から100本程度のホースを引き、それぞれ吹くと異なる音が出るようにしたものを使った
イベント。これは閲覧者と地元のボランティアがコラボレイトしながら
夕暮れの迫った山の中でクラゲのような大きな落下傘と不思議な動きをする紙飛行機と
登り窯を使った笛、そしてふいごの音を使って幻想的な空間を作りあげるというものだが、
地元の人が参加するリハーサルの時から見ていたせいか、
その場を楽しむというよりは笛を吹きながら
「がんばれ、みんな!そこだ!いまだ!!」とかそんな気分になってしまった。
なお全般的には影を使った作品が流行ってる?という印象を持った。たまたま当たっただけかしら。
前回はユーホーズッキーニというものを買ってきたが
今回はさるなしというキウイの原種のような果物をおみやげにする。
小さくてかわいい上にとても美味い。惚れる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%AB%E3%83%8A%E3%82%B7
朝日新聞の一面で故宮博物院から清明上河図という
「門外不出の幻の名画」がやってくるという記事を読み、張り切って東博へ出かけた。
着くと当作品を見るために入館まで30分、作品まではさらに2時間も待つという。
幻の威力おそるべし。
待ち時間を聞いただけでうんざりし(というか、待ち時間をプラスすると既にタイムアウト)
近くのSCAI THE BATH HOUSEヘシフトする。
この展示がとても良かった。
綿や針金やフェルトなどの物質に対する愛着が感じられる作品。
シュールレアリスムやボイスどを思い起こさせるような(門外漢の私だけかもしれないが)
レトロな雰囲気があり、茶目っ気もあり、その愛らしさに素直に喜ぶ。
土屋信子「宇宙11次元計画」
2011年11月18日(金) - 2012年1月28日(土)
http://www.scaithebathhouse.com/ja/exhibitions/2011/11/nobuko_tsuchiya_we_are_living_in_a_time_machine/
表参道画廊で氏が企画された作家たちのグループ展となるが
福田尚代氏や高柳恵里氏の作品もあり、全体的に
小さいながらもレベルの高い、見ごたえのある内容であった。
自分が普段見に行っている作家が意外に多く参加しており、
氏の影響力が偲ばれる。
鷹見明彦追悼展
2011.10.31-11.12
表参道画廊
http://www.omotesando-garo.com/link.11/takami.html
レビューを書くのが遅くなったがこないだまでギャラリー小柳でやってたのである。
私が行ったのは最終週だったためか、5時を過ぎると勤め人達で混んでおり、
人気の展示であった。
ビル・ヴィオラといえば2006年、森美術館の大規模な展覧会が記憶に新しいが、
2007年にNYのガゴシアンで見た展示もほぼ同じ内容だったため、
けっこう好きだがワンパターンな人だという印象を持っていた。
ところが4年も経つといくらかの変化が見られた。
ペドロ・コスタ的なじわじわレトロな画面に一見静止画のような動き。
ちょっと目を離すと画面が変化している。
つまり今までと違って古典絵画的な映像作品を作り始めたってことなんだけど、
これって割と誰もが思いつきそうなんだけど、意外に良く出来ていて、
マチエール好きな私は単純に喜んだのだった。
そんなに単純に喜んでいいのか?
ビル・ヴィオラ『Transformations』
2011年9月6日(火)-10月20日(木)
ギャラリー小柳
国立近代美術館の企画展。
ヴァンジ彫刻庭園美術館の展示も泣けるくらい素晴らしかったが
あれから既に5年が経っていたのだった。
年を感じるなあ。というか浦島太郎のようだなあ。
今回の展覧会もお勧めです。
私にとっての発見は80年代のイケムラの作品を見ることが出来た点にある。
80年代のある意味凡庸な表現から今のような
ピュア(??)な(見方によっては拙いとも取れる)表現に発展できるものなのか!
(同行した友人Iは「アウトサイダーアートそっくりだ」と言っていた)
とはいえブランクーシの頭部の作品のような洗練さも見られる。
イケムラレイコのテキストも併せてとても効果的です。
こう書いていても見ないと分からないよね。見てください。
国外で活躍するアーティストなので知名度もまだ低く、
そのため快適に鑑賞できます。
2011.8.23-10.23
国立近代美術館
http://www.momat.go.jp/Honkan/Leiko_Ikemura.html
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