うららかな季節となったのでT2と夢の缶詰を開けることにする。
華やかな記念日となるよう女性を中心とした友人を集め、黄金週間に、江戸人の憧れの地、江ノ島に赴いたのだった。
T2と準備の相談をしたところ雨合羽は持参することになったが
「念のため45リットルのゴミ袋も持っていくよ~」とのことであった。
さて、当日のことだが、他国の食べ物であることもあり多くは語らない。
私の記憶に焼きついている光景としては
T2が透明ゴミ袋の内部の、大島弓子の綿の国星の中から出てきたかのような、かわいらしいサカナ模様の缶詰に、メス(缶きり)を入れた瞬間「ブシューーーー」という大音響(に思えた)と共に
缶内部の灰色の汁が45度の角度で放射され「キャー!!!!」「くさい!」「くさい!」「くさい!」「くさい!」という叫び声が聞こえ、雨合羽と手袋をしていたにも関わらずT2が
「きゃーーー!!!!袖から入ったああああ!!!こっころすーー!」と必死の形相で覆い被さるように缶を空けたこと(エライ)。
ブクブクと発酵を続ける缶詰を中心に据え、グループ全体に「どーすんだよ、これ」的ないやーなムードが流れたこと。そのなかで「じゃあ私、お先にいっただっきまーす!」と一番初めに箸を伸ばしたIが「うん、塩辛みたいでおいしい!」と言ったこと。
各自が持参したお弁当達が予想より沢山に残ってしまったこと。
(発酵は腹に入っても続き、げっぷが出て、しかも食べてしばらく疲労するのでそのせいかと思われる)
蛇足だが隣人Yが缶詰サンドを持って余所見をしたところ上空から監視していた鳶に襲われていたこと。
くらいであろうか。
個人的には、缶詰の国の人はきっと私より強靭な肉体を持っているのではないかと考えました。
(食べた後疲れるから)
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