翌日。
申告に必要なネタが揃ってしまったため
再び確定申告書Bに戻る。
確定申告書Bとは自分の年間収入に対する税を算出し、
申告するものだが、税を払いすぎた場合は自分で気付かない限り戻ってこない。
(少なく申告した場合は国税庁が訂正するとのこと…)
このため、どの収入にどういう種類の控除があるのか知っておかねばソンをする危険があると思った。
私は引越しもしたし、サラリーマンも辞めているので
退職金やいくつかの事項の処理について、
借りたマニュアル本やウェブサイトを調べまくる。
なんとなく記載事項が分かったら大まかな計算を何度かし、
国税庁の確定申告書等作成コーナーでためしに作ってみたところ、
ほぼ想定通りの数字が算出されたのでこれで出すことにする。
この日はゴミ出し以外は外出しなかった。
依頼した源泉徴収表も無事届いたため
翌々日、もといた町にプリントアウトした確定申告書を持って出かける。
確定申告相談コーナーの部屋の前には締め切り間際のため、50メートルほど人が並んでいる(げげ)。
「はじめてだから念のため確認してもらおう」と並ぶが、
地下ということもあり皆暗い顔をしていて、気分が悪くなり座り込む老人あり、寝ながら立っている人ありで
なんとなくアウシュビッツの様相が漂う。
30分ほど並んで部屋に入るとそこには長い机が10列ほど並び
1列には10人程度の市民が相談できるスペースになっている。
机ごとに相談に応じる職員を2,3人づつ配置していて、
スペースに空きが出ると部屋の外に待っている市民が入るというシステム。
相談員に見てもらうと一箇所の住所の記載を除き問題ないとの事であった。
「ただ」と相談員(若い女性)が言う。
「提出先はここじゃなくて新住所所轄の税務署になります」
「電車に乗ってわざわざ来たのに!」
(去年の1月から12月までの申告なので私はその期間いた場所の所轄になると思って来たのだった)
と言いたくなる気持ちはぐっとこらえ、すごすごと電車に乗り家に戻って切手を貼りポストに投函する。
所轄以外に提出すると処理が大幅に遅れるとの広報だが
国がやってんだから一元化しろよ。
おわる
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