最近展覧会のレビューを全く書いていないのは
気力がなかったせいなのだが、書かないでいるとどんどん忘れるので
やはり残しておくことにする。
実は越後には今年2回も行ってしまった。
計4日弱かけて7~80点は見たことになる。
このトリエンナーレは全てで300点以上あるのでこれでも1/3も見ていない。
数が多く、コンセプトもばらばらなので多くの作品は記憶に残らないが、
逆に有名無名を問わず、残る者は残るという、ある意味公平な展覧会ともいえる。
残る者の特徴は、土地や展示会場を使ってどれだけ相乗効果を発揮できているか、
この1点であると思う。
3年前に見たときはクリスチャン・ボルタンスキー+ジャン・カルマンが圧倒的にすごいと思った。
今回も圧倒的だったが
加え、直感的に書き出すと以下の美術家が記憶に残った。
ジェニー・ホルツァー
マリーナ・アブラモヴィッチ
塩田千春
馬文
山田健二
マーリア・ヴィルッカラ
ロビン・バッケン
スラシ・クソンウォン
スラシ・クソンウォン(タイ)の作品は高原の斜面に設置された巨大なブランコなのだが
(説明を読むと『ラ・モンテ・ヤングの「コンポジション」をコンセプトに、
神社やサオチンチャ(タイの巨大鳥居)のような木製の門型に古典的な椅子を吊るした。』
とあるがブランコにしか見えない)
乗るとやけに楽しくなり、体が勝手に笑う。
子どもの頃はこんな風に笑っていたなあと思い出したが
これって体が記憶している共通言語の一つだろうか。
単純だがそういう仕掛けに引っかかってしまうのは私の問題か。
3年前にも田んぼの上に設置されたブランコに引っかかったものである。
逆にいつも発表しているような作品、どこに設置しても問題ないような作品は、
見劣りがするという特徴をもつ展覧会である。
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