不況のなか、こういう映画見るのって辛いかなーと思いながら行ったが、流石マイケル・ムーア。
アメリカの酷いとこと素晴らしいとこ、両方見せてくれた。
サブプライム破綻後、粛々と働いているにも関わらず家を追い出される小市民、
対するは「泥棒」金融業界。
(ここんとこでパブリック・エネミーズを思い出した。
今や銀行が泥棒呼ばわりされる時代になったのである。)
確かにアメリカの経済状況は思った以上に酷かった。
若い女性パイロットの年収が1万6千ドルでウエイトレスのバイトをしながら
膨れ上がっていく奨学金のローンを返しているシーンなどを見ると
「それって折角学歴社会でがんばったのに卒業したら借金地獄ってことじゃん」と思ったり。
そして話の流れは市民対金融業界の構図から
キャピタリズム対デモクラシーという構図に移っていく。
つまり「間違っているのは真面目に働いている市民なのではなく、制度なのである。
自らの権利を戦いとろう。」という方向に推移していき
座り込みなどで不動産会社と戦ったり、周囲のサポートを得ている人をレポートしたり、
「あなた方の家を追い出されることはない。スクワットなさい」と呼びかける議員のインタビューなどが入る。
考えてみたら法律だっていつも正しいとは限らない(一部の権力者の要望により制定されたりする)からな。
この辺を問題にするとこが、移民国家だよね。
さすが南北戦争を通過した国だ。見習いたいもんだよ。
「自分たちの社会は自分たちの力で作るのだ」という健全な精神に溢れた映画であった。
デブなマイケルもとてもラブリー。
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