行旅死亡人をテーマにした写真展をやっていた。
俗に言う行き倒れの人だ。
倒れていた場所を撮影して作品にしている。
意味深長な作品たち。
「どう読むのですか?」と聞くと
「こうりょしぼうにん」だそうだ。
「他人事とは思えない」と感想を述べると
「うちのお客さんは皆そう言うのよ」とオーナーのトキさんは
笑いながらおっしゃるのであった。
田口芳正展 行旅死亡人の場所 |
2019年7月22日(月)〜7月28日(日) |
12:00-19:00 |
9月の終わりに行ったはずだが、これといった記憶がない…
モグラTVとディジリドゥくらいか?
再見した作品はいくつもあったが。
見たことにない作家で、気になっていたが、老婆に翻弄されているうちに時は過ぎ、
今日たまたま最終日であることに気付き原美術館へ。
とても混んでいたのは最終日なのとクリスマスイブだからであろう。
カップル多し。
狭い会場で混んでいるため、とても観辛く、ギャラリーガイドが始まると部屋に人が満杯になってしまったので
恐れをなして30分程度で帰ってしまったが、
ストレスの中にも光の当て方や、開放的な映像の内容のため、気持ち良い展示に思われた。
コインを入れる穴が壁に空いている作品には、コインを入れた者だけが発見できる映像作品があったりして
雰囲気だけに流されない作り込みもあり、楽しむ。
他の作品も見てみたい作家。
リー・キット「僕らはもっと繊細だった。」
2018年9月16日〜12月24日
原美術館
先日、グループ展示が終わった。
今回の展覧会は前半までが不自然なまでに動揺することが連続して起き、
後半は全ての苦労が収束した流れとなった。
全てを語る必要はないが、一つのエピソード。
搬入前日、戯れにインコをケージから放した。
すると、いつもならば飛び上がってテレビ台に括り付けた枝にとまりに行くのに
ひゅるひゅると床に落ちた。
はじめ床に餌でもこぼれて、拾って食べようとしているのかと思った。
指に止まらせて再び飛ばすと、やはり床にひゅるひゅると着地。
なんかへんだな。
本人(鳥)も異変を感じたのか、片方の羽根をしきりに気にしている。
挙句の果てにケージに戻って首を後ろにして寝てしまった。
ショックを受けているのか?
よく見ると風切羽根が片側だけまとめて抜けている。
所謂、風切羽根を切って飛べなくした鳥の状態だ。
飛べない原因は分かったが、飛翔する生き物としてそれは正常なのだろうか。
疑問に思いネットを検索したところ、PBFDというウイルス性疾患の可能性に
辿り着いてしまった。
『羽毛脱落から始まり、免疫不全に陥る不治の病』と書いてある。
「どうしよう!搬入前日なのに!!」
展示が始まると余計動きが取れなくなる。仕方がないので夕方6時に鳥の医者に連れていく。
抜けた羽根を見せたところ、医師は「この子は大丈夫ですよ。
何かびっくりすることがあったかな?」
と言う。
「鳥は捕食される生き物なので、捕まりそうになるとそこの羽根だけ
ごそっと抜ける性質を持っている」
との説明を受ける。トカゲの尻尾切りのようなものか。
2羽のインコはいつも隣のケージにいるのだが、誰も気付かないうちに、
1羽だけが何か恐ろしい思いをしたということらしかった。
謎である。
展示が始まった後、友人と飲んでいてこの話をしたところ、友人が「そーそー」と実体験を語ってくれた。
子どもの頃、近所のおばさんの家に遊びに行き、おばさんが席を外しているときに
飼われているインコの尻尾を掴んだところ、やはり尻尾がごっそり抜けてしまったらしい。
飼い主は戻ってきて尻尾のない鳥の姿に驚愕していたが、
友人は無言のまま帰ってきたとのことである。
一つの収束。
画集でしか見たことがなかった
ゴードン・マッタ=クラークの展覧会だ。
ダイナミックな仕事に驚く。
発想もダイナミックだが、建物をカットして換骨奪胎するってやっぱりすごい。
そのパワーと身体性に圧倒される。
体を使う気持ちよさと力強さにあふれる展示。
ゴードン・マッタ=クラーク展
2018.6.19 - 9.17
国立近代美術館
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