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2009年5月5日に引越しました
Posted by tanakaakiko - 2009.11.26,Thu

行政刷新会議にて以下の芸術文化予算の削減が結論されたようです。

芸術家の国際交流:予算要求の縮減
伝統文化子ども教室、学校への芸術家派遣、
コミュニケーション教育拠点形成:国の事業として行わない

「行政刷新会議事業仕分け対象事業についてご意見をお寄せください」
とのことなので皆様是非ご意見を。12月15日までだそうです。
http://www.mext.go.jp/a_menu/kaikei/sassin/1286925.htm

ちなみに私が送ったのがこれ↓
(他の美術家が送った内容をちょろ聴きしていたので内容が被らないようにちょっと偏って書いていますが…)
削減はともかく、そもそも政治家として文化芸術をどうしていきたいのか考えているの?
というのが趣旨なんだが。
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日本では商業芸術の対象にならない現代美術や身体芸術、伝統芸術の作家、音楽家が多くおります。
特に現代芸術においては企業がスポンサーにつくことも無く、ジャンルも曖昧なため
成果を図るのに賞や儲けや一般への知名度を基準にするのにはそもそも無理があると思います。
ただし、このような現状を踏まえて、文化庁が「成果」確認する方法や「質」を見極める方法を
専門家と決めていく必要はあると思います。

しかし芸術支援とは、お金儲けや有名人を作るためのものなのでしょうか。
事業仕分けで「役に立っているのか」というのは「何の」という点が非常に曖昧な気がしました。

私は、議論以前に、皆さんが芸術や芸術家の定義や国際交流の目的を共有しておくことや、
日本にとっての芸術をどのようなものにしていきたいか、というイメージを各人に持っていただくことのほうが
より重要なのではないかと思いました。

例えばニューヨーク市では芸術家の定義を以下のように挙げています。
※「ニューヨーク―芸術家と共存する街」より
1.商業的芸術ではなく、純粋芸術 ーすなわち絵画、彫刻、振付、映像、作曲等
その他を含むものの創作を不断に進行させている個人。
2.自己の表現形態に真剣かつ不断に傾倒してきたことを証明できる個人。
3.現時点でも、その表現形態に専心、従事している個人。

文化は国のアイデンティティである思います。
アメリカはかつて、アメリカンアートを旗印にして欧州からアート市場を奪い、
いまや世界一のアート市場を形成しています。
当然ですがこれは作家個人の仕事ではなく、アメリカの文化庁に相当する部門が
仕組んで行ったいわば国策です。
フランスもまた、国外の優秀なアーティストを保護することにより文化大国として成功しました。

芸術の分野では作家がアルバイトをしながら手弁当で維持、発展させているのが現状です。
個人の力で国外に出て、国際的なレベルでの競争力をつけることなど出来る状態にありません。
このような意味において文化庁の在外派遣は貴重な制度として機能していると思います。

科学技術同様、日本の芸術文化には素晴らしいものがまだまだあります。
この行政刷新会議の向こうに一体どのような日本のアイデンティティを形成していきたいのか、
今一度お考えいただきたいと願います。
 

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