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2009年5月5日に引越しました
Posted by tanakaakiko - 2020.08.09,Sun
暗い部屋の中に海の映った舷窓がぽつんとかけられており、
一人で見ると遠くへ心が運ばれていく。
虫眼鏡や眼鏡にテキストを焼き付けたものも小ささを活かした内省的な作品。
鈴木のぞみ「Light of Other Days-­土星の環」
2020年7月31日~8月21日
https://bijutsutecho.com/exhibitions/6238
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Posted by tanakaakiko - 2020.06.29,Mon
「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」を見に東京都現代美術館へ。
期待が大きすぎたせいか、あるいは展示会場が狭いせいか、日曜美術館で見た以上の収穫を得られずちょっと困る。
現代美術館の「ドローイングの可能性」も見たかったが
やはりコロナ禍の影響で展示期間が19日と短くなってしまい、既に終わっている。

その後の企画である
「もつれるものたち」
「MOTコレクション いまーかつて 複数のパースペクティブ」
の2つの展示を見るが、これらは見応えあり。
以下、心に残った作品。

・リウ・チュアン:40分もの映像作品だが私にしては珍しく全部見る。
 フィクションと現実を相混ぜた映像。見せる!
・藤井光 :原発事故で資料館から疎開したまま戻れなくなっている
 農耕器具などの資料と映像作品。
 未だ続いている原発事故とミュージアムの関係を思う。
・ジュマナ・マナ :人々の生活の中での身近な形を彷彿させるなんとも言えない彫刻作品。
 今時こういう造形を作る人がいるとは。
・トム・ニコルソン:ガザ近郊からオーストリアに持ち去られたという
 シェラル・モザイク(美しい動物たちが象られたもの)とその返還についての展望

また、MOTコレクションの最終展示室の宮島達夫の作品は
永遠と瞬間の時間に対して静かに向き合えるようにしつらえており
とても来たかいがありました。

カディスト・アート・ファウンデーションとの共同企画展
もつれるものたち
2020年6月9日(火)- 9月27日(日)
東京都現代美術館
Posted by tanakaakiko - 2020.06.14,Sun

終了した展覧会のレビューだが。
コロナ禍の中、銀座のギャラリーも殆どが休廊していた。
ギャラリーだけでなく街全体が異様な様相を呈し、
普段歩きなれているはずの場所なのに看板のライトが落ちていて見え方が違うので
迷ってしまったほどだ。

その中で少ないながらも開廊していたギャラリーの一つ。
あるギャラリーに入って、どこか他に開いているギャラリーはあるかと聞き、
教えてもらったギャラリーQ。
髪の毛で編まれたものによるインスタレーション。
性的な気配と禍々しさが混じりあい、美しい空間を作り出していた。

2020年5月5日(火)- 5月16日(土)
和田 裕美子 展
http://galleryq.info/exhibition2020/exhibition2020-019.html

Posted by tanakaakiko - 2020.06.12,Fri

コロナ禍のせいで各地の展覧会が中止あるいは延期に追い込まれたが
ステーションギャラリーでの神田日勝展は当初の会期を縮小して月内の期間でスタートした。
平成5年に北海道にてこの作家の美術館がオープンし、
興味はあったものの訪れることはなく、今に至っていたため喜んで出かける。
予約制となっている会場に殆ど観客はおらず私を含めて3人程度。
昨年の朝ドラでも取り上げられていた作家なので本来ならばきっと賑わいを見せていただろう。
勿体ない。
農民画家であった作家が身の回りのモチーフを展開して画面作りをしており、
プロレタリア絵画に見える要素もある。ベンシャーンの影響も受けていたという。
しかし何と言っても素晴らしいのは、馬や牛の絵画である。
作家と共に働いた馬の死んだ姿は
関わりを持たなかった者にも哀悼の念を呼び起こす。
その中でも傑作はやはり遺作となった「馬」だった。
作家の意図ではないと思うが、支持体であるベニヤと上半身だけびっしりと書き込まれた馬の
コントラストが実に生き生きと鑑賞者に訴えかけてくるのだった。
ミサ子夫人の文章に、彼の死後、子どもが「お父さんがアトリエから僕を呼んでいたんだよ、
行ってみたけどお父さんは居なかった。
でも半分の馬がジーっと僕の方を見ていたよ」と言ったというエピソードがあるが頷ける。

神田日勝 大地への筆触
2020年6月2日(火) - 6月28日(日)
東京ステーションギャラリー

Posted by tanakaakiko - 2019.09.22,Sun

こんかいで3回目の訪問となるあいちトリエンナーレである。
企画の一部である「表現の不自由展」が、オープンから3日目で閉鎖となった事態に
戸惑いながらも、とにかく行くだけ行こうと名古屋に向かう。
「表現の不自由展」閉鎖への抗議のため、いくつかの作品が
見られなくなっており、ボリュームは少し減ってしまった印象はあるが、
結論から言えば今までになく輪郭のはっきりした展覧会で良かったと思う。

私は「不自由展」を目にすることができなかったが、仮に見ることができたとしても
この展示だけが特別だという印象は持たなかったのではないかと推測した。
現代美術(というか全てのアート)は作家の時代背景を担うものであり
社会の光や蔭が映り込んでいるものだ。
そのような側面に意識を向けた作品の展示が多かった。


特に印象に残った作家
・モニカ・メイヤー《The Clothesline》
 「女性として差別されていると感じたことはありますか?
 それはどのようなものですか?」
 「あなたや、あなたの身近でセクハラ・性暴力がありましたか?
  それはどのようなものでしたか?」
 「セクハラ・性暴力を無くすために何をしましたか?
 これから、何をしますか?」
 「これまでに受けたセクハラ・性暴力に対して本当はどうしたかったですか?」
 これらの質問に対し、参加者がメモを作成し、骨組みに吊るしていくというもの。
 身に覚えのない女性はいないのではないかな。
 表現の不自由展閉鎖の抗議のため、メモ、過去の参加者のメモは撤去されており、
 破られたメモ用紙が散乱していた。
 ここで破られたのは名もない女性達の声であり、心が痛む。
  問題となった展示に含まれた慰安婦像もその一つであることは疑う余地もない。
 書きたい人達の口も封じられる。
 骨組みだけの展示がここまで強い印象を持つとは思わなかった。

毒山凡太朗《君之代》
 台湾の高齢者への日本についてのインタビュービデオ。
 「知っているよ。軍歌だろ?」と浪々と君が代を歌い、当時の思い出を
 達者な日本語で喋る高齢者に驚く。
 そんなに日本語を染みつかせてしまい、しかもそのことを知らない自分たちと
 自分の国を恥ずかしく思う。

タリン・サイモン
《隠されているものと見慣れぬものによるアメリカの目録》
《公文書業務と資本の意思》
 クールなこれぞドキュメンタリーという鋭い内容の写真。
 パレスチナ問題などの重要会議で装飾に使われた花々の写真など
 撮影された写真の美しさとその正体の恐ろしさの差異が大きい。
 もっと身近で恐ろしい写真もある。

高嶺格
《反歌:見上げたる 空を悲しもその色に 染まり果てにき 我ならぬまで》
 プールの底を立ち上げて巨大な壁とするもの。
 それまで床だったものが壁となり立ちはだかること自体が
 価値の転換が目の前で展開されるすごいインパクト。

袁廣鳴《日常演習》
 初めはドローンで撮った街中を加工したかと思ったが違った。
 怖かった。これもすごいインパクト。

おすすめです。

あいちトリエンナーレ「情の時代」
会期:2019年8月1日[木]–10月14日[月・祝]
https://aichitriennale.jp/index.html

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